こんにちは!HanFilmです🌸
今回はドラマ、
『ミセン-未生-』
(原題: 미생)
第14局レビューです!
第13局はこちら↓
営業3課
学歴がなくとも活躍してきたグレですが、2年すれば契約解除されてしまう、契約社員としての厳しい現実に直面します。
同期と同じ立場で同じように頑張っていると思っていたのに、一人だけ違う場所にいたのだと気づいてしまう瞬間、グレは突然に孤独を感じます。
グレは、やっと見つけたと思った居場所も、結局は自分の居場所ではなかったのだと打ちのめされます。
そんなグレに、チョン課長は言葉をかけます。
水昇火降
수승화강
冷たい気は上に、熱い気は下に
차가움은 올리고, 뜨거움은 내려라
頭は冷静に心は熱く
머리는 차갑게 가슴은 뜨겁게
東洋医学においては物理的な表現として使われるこの言葉ですが、劇中では、サラリーマンの生き様を表現する心理的な意図で用いられています。
過去に部下を守ることができなかったオ次長は、グレとの距離を掴めずに冷たく当たります。
旧正月は、家族という名の暴力を確認する時期でもある
명절은 가족이라는 이름의 폭력을 확인하는 자리가 되기도 한다
旧正月の休みに入り、親戚の集まりから逃げるように誰もいない会社へ向かうグレ。
母を置いて家を出たことにハッとして家に戻ると、そこには息子を自慢する母がいたのでした。
韓国に限らず、親戚が集まる場ではその国の文化が顕著に現れます。特に世間体などの、しがらみが交錯する場でもありますよね。
劇中では特に見られませんでしたが親戚ともなると、やれ結婚だなんだと、ズケズケとプライバシーを踏みにじる場面が様々な映画・ドラマに見られますね。
休みが明け、専務に呼ばれるオ次長。専務とオ次長との間に流れる空気と過去の不祥事。
それに捕われているオ次長に対し、専務は、それがまるで取るに足らない出来事だったように振る舞います。
事故で死んでしまった元部下に対して、綺麗事である励ましの言葉をかけた、過去の自分を許すことのできないオ次長。
このままいれば正社員になれますよね?という契約社員のかすかな希望を見て、励ましという優しさをかける。
そんな希望は輝いて見えるけれど、現実に飲み込まれて消えてしまった元部下の姿、ともすればグレと重なるその姿は、まだ次長を離してはくれないのです。
資源課
娘だと思って心配しているんだと横暴な態度を取るマ部長。なぜあなたの娘なんですかと反論するヨンイ。
現代社会の上下関係と性別間のどうしようもない摩擦が、絶妙に表現されるアン・ヨンイという人物、注目です。
グレが、契約社員として期限を突きつけられ葛藤する第14局、いかがでしたか?
次回、第15局もお楽しみに!
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