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【韓国映画】『明日へ(카트)』(2014) レビュー

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こんにちは!HanFilmです🌸

 

今回紹介するのは、映画

 

明日へ

原題:카트(カート)

 

基本情報

ジャンル ドラマ

公開日 2014年11月13日

上映時間 110分

制作 ミョンフィルム

配給 リトルビッグピクチャーズ

監督 プ・ジヨン(『今、このままがいい』他)

 

 

(2021年12月5日現在、U-NEXTで配信中です!)

 

 

あらすじ

大型スーパーでパートとして働く主婦ソヒ。昇進を目指し残業の日々を送っていた。そんなある日、パート全員に突然伝えられた契約解除の通知。彼女達の生活をかけたストライキの行方とは—。

キャスト

ハン・ソヒ役 ヨム・ジョンア(염정아)
 
 
 
 
 
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(引用: アーティストカンパニー インスタグラム)

 

生年月日

1972年7月28日

 

所属事務所(2021年現在)

アーティストカンパニー

 

出演作品

ドラマ

『野望の伝説』、『日が昇り月が昇り』、『太祖王建』、『純情』、『恋人』、『ロイヤルファミリー』、『我が愛しの蝶々夫人』、『隣人の妻』、『魔女宝鑑 ~ホジュン、若き日の恋~』、『SKYキャッスル』、『雪降花 : snowdrop』他。

映画

『箪笥』、『ビッグ・スウィンドル!』、『サッド・ムービー』、『なつかしの庭』、『スパイな奴ら』、『模倣霊』、『完璧な他人』、『スピード・スクワッド ひき逃げ専門捜査班』、『未成年』、『スタートアップ!』、『スティール・レイン』他。

 

ヘミ役 ムン・ジョンヒ(문정희)
 
 
 
 
 
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(引用: ムン・ジョンヒ公式インスタグラム)

 

生年月日

1976年1月12日

 

所属事務所(2021年現在)

エースファクトリー

 

出演作品

ドラマ

『辛ドン 高麗中興の功臣』、『恋愛時代』、『恋人』、『幸せな女』、『エア・シティ』、『ヨメとお嫁さま』、『マイスウィートソウル』、『オー!マイレディ』、『千日の約束』、『ママ〜最後の贈りもの〜』、『波瀾万丈嫁バトル』、『バガボンド』、『天気が良ければ訪ねていきます』、『サーチ』他。

映画

『私にも妻がいたらいいのに』、『子猫をお願い』、『下流人生 〜愛こそすべて〜』、『美しき野獣』、『トラブルシューター ~解決士』、『ヨンガシ 変種増殖』、『かくれんぼ』、『パンドラ』、『七年の夜』、『暗数殺人』他。

 

キム・ミジン役 チョン・ウヒ(천우희)
 
 
 
 
 
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(引用: チョン・ウヒ公式インスタグラム)

 

生年月日

1987年4月20日

 

所属事務所(2021年現在)

H&エンターテイメント

 

出演作品

ドラマ

『恋愛マニュアル~まだ結婚したい女』、『ヴァンパイアアイドル』、『アルゴン』、『恋愛体質〜30歳になれば大丈夫』他。

映画

『母なる証明』、『サニー 永遠の仲間たち』、『ハナ 奇跡の46日間』、『26年』、『優しい嘘』、『ハン・ゴンジュ 17歳の涙』、『ビューティー・インサイド』、『哭声 コクソン』、『愛を歌う花』、『雨とあなたの物語』他。

 

テヨン役 ド・ギョンス(도경수)
 
 
 
 
 
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(引用: EXO公式インスタグラム)

 

生年月日

1993年1月12日

 

所属事務所(2021年現在)

SMエンターテイメント

 

所属グループ

EXO

 

芸名

D.O.

 

出演作品

ドラマ

『大丈夫、愛だ』、『EXO NEXT DOOR』、『君を憶えてる』、『ボクらのラブアカデミー』、『100日の郎君様』他。

映画

『純情』、『あの日、兄貴が灯した光』、『7号室』、『捨て犬』、『神と共に 第一章:罪と罰』、『神と共に 第二章:因と縁』、『スウィング・キッズ』他。

 

スルレ役 キム・ヨンエ(김영애)

生年月日

1951年4月21日

 

没年月日

2017年4月9日(享年65歳)

 

所属事務所(2021年現在)

スタービレッジエンターテイメント

 

出演作品

ドラマ

『恋の香り』、『砂時計』、『愛するまで』、『怒った顔で振り返れ』、『メン家の全盛時代』、『ファン・ジニ』、『アテナ』、『ロイヤルファミリー』、『メディカルトップチーム』、『美女の誕生』、『キルミー・ヒールミー』、『魔女宝鑑 ~ホジュン、若き日の恋~』、『ドクターズ~恋する気持ち』他。

映画

『顔のない女』、『僕の彼女のボーイフレンド』、『グッバイ、マザー』、『殺人の告白』、『弁護人』、『私たちは兄弟です/ウィ・アー・ブラザー!』、『いつか家族に』、『特別捜査』、『パンドラ』、『オペレーション・クロマイト』他。

 

カン・ドンジュン役 キム・ガンウ(김강우)
 
 
 
 
 
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(引用: キム・ガンウ インスタグラム)

 

生年月日

1978年7月11日

 

所属事務所(2021年現在)

キングエンターテイメント

 

出演作品

ドラマ

『僕は走る』、『飛天舞』、『ザ・スリングショット』、『海雲台の恋人たち』、『ゴールデンクロス』、『失踪ノワールM』、『グッバイ・ミスターブラック』、『サークル 繋がった二つの世界』、『契約主夫殿オ・ジャクトゥ』、『アイテム〜運命に導かれし2人〜』、『99億の女』他。

映画

『コースト・ガード』、『春が来れば』、『台風太陽 君がいた夏』、『野獣と美女』、『食客』、『純情漫画』、『マリン・ボーイ』、『オガムド〜五感度〜』、『男たちの挽歌』、『外事警察』、『蜜の味』、『人類滅亡計画書』、『ゴシップサイト』、『サイコメトリー』、『結婚前夜』、『ミスターGO!』、『背徳の王宮』、『上流階級』、『死体が消えた夜』、『ニューイヤー・ブルース』他。

 

解雇

「お客様は王だ」という標語を胸に働き、廊下で反省文を書くパートの日常。サービス残業の続く日々にも、家族のために働きます

 

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昇進を約束されていたはずだったパートの一人ソヒ。しかしある日、全パートへの突然の契約解除の通知に衝撃が走ります。それに反対し労働組合を結成したパート仲間たち。ストライキに入る計画を始めます

 

会社は話し合いに応じずはぐらかしてばかり。弱者を切り捨てる会社という組織の冷たさが露呈します

 

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ストを決行するパートたちの決意と、彼女たちの困窮した姿。営業中のスーパーでストのタイミングを窺う彼女達の感じるプレッシャーと胸のざわめきが伝わります。大袈裟でなく、生きるための闘いなのです

女性のパート職

劇中のパート役のキャスト全員が女性という点も、さりげなく現実の社会的ヒエラルキーを反映しています

 

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スト中に語られるパートたちの人生。彼女たちそれぞれの家庭の事情は、社会問題の投影そのものです

 

映画『82年生まれ、キム・ジヨン』でも描かれたように、妊娠・出産・育児というライフイベントを前に、女性たちの社会的立場を守ることは想像以上に難しいことです

 

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会社の犬であるチェ課長に対し、カン・ドンジュン代理は、自らの立場が崩れ去るリスクを超えて、パート達と労災を結成します

ろうそく集会

民主化運動の時代に現れたろうそく集会カトリック信者の多い韓国で度々行われ、宗教を超え一般市民にも浸透しました

 

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政治的弾劾や糾弾の意味で行われることの多いろうそく集会。記憶に新しいのは2016〜2017年に行われたパク・クネ前大統領弾劾に際するものなどがありますね

 

大規模デモでトロットを歌う光景は、さながらお祭りのよう。選挙でも流行歌を歌い踊ることもある韓国ならではの情景はカルチャーショックでした(笑)

俳優ド・ギョンス

本作は、EXOのメンバーD.O.の、本名ド・ギョンスとしてのスクリーンデビュー作。今では珍しくない「演技ドル」という存在。そんな先駆けである俳優ド・ギョンスの本気の演技を、余すことなく見られる作品です

 

ド・ギョンス演じる高校生テヨン給食費の未払いなど、貧困の中にいるソヒの家族。ソヒがその窮地を言葉にせずとも、テヨンは家の事情を理解しています

テヨンとスギョン

思春期ということもあり、感情をひた隠しにしながらも、もやもやを抱えるテヨンの姿。キラキラアイドルではない、俳優ド・ギョンスの表現力を見せつけられます…

 

テヨンの、生活保護を受ける友人スギョン。彼女はコンビニバイトをしながらも現実を見つめ生きています

 

テヨンがコンビニの店長に対し、バイト代が未払いだと訴えるシーンでは、店長のあまりの横暴さに、去り際にスギョンはビンでコンビニの窓ガラスを割ってしまいます

 

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社会

しかし店長は勘違いしてテヨンに掴みかかります。警察署から帰りソヒに理由を聞かれたテヨンは、スギョンをかばい、「억울해서요(悔しくて)」と答えます。それは自分の向き合う社会と、母の戦う社会、どちらにも当てはまる感情でした

 

社会に片足を突っ込んでみた息子と、厳しい社会で闘う母。規模は違えどそれはどちらも「社会」

 

テヨンスギョンの感じた悔しさを、ソヒは痛いほど知っているのでした。貧しさによる風当たりの強さ。社会は不条理にも強者より弱者に厳しいものです

 

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それにしてもコンビニ店長役で特別出演したキム・ヒウォン。ドラマ『ミセン』での憎たらしい演技に続く胸糞悪い演技でした!!(褒めてる)

放水

ストに対する武力制圧のシーン。特に警察によるデモ隊に対しての放水は衝撃でした。しかしこの放水という制圧方法、近年まで実際に度々行われ負傷者も出ていました。最近はどうかわかりませんが、恐ろしいな…

 

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現実

決意のストに出たものの、さまざまな理由で職場復帰した主婦たち。しかし「戻ってきて」と呼びかけるソヒたちも、彼女達を責めることはできません。デモを続けるソヒたちも、復帰した彼女達も、どちらも生きるために必死なことを知っているからです

 

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原題の『カート』は実に象徴的です。カートを力いっぱい押して、必死に警察に立ち向かうラストシーンは、非常に映画的演出ではありますが、その熱量はしっかりと伝わってきます。悔し泣き必至の社会派映画です

OST

主題歌は劇中でテヨンを演じたEXOD.O.の歌う「叫び(외침)」。映画にぴったりの歌詞と美声、最後まで必見です

 


www.youtube.com

 

最後までご覧いただきありがとうございます!次の記事もお楽しみに!