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【韓国ドラマ】『五月の青春(오월의 청춘)』(2021) レビュー

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こんにちは!HanFilmです🌸

 

今回レビューするのは、ドラマ

 

『五月の青春』

原題: 오월의 청춘

 

 

 
 
 
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(引用: KBSドラマ公式インスタグラム)

 

キャスト紹介+1話レビューはこちら↓

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2021年の5月を共にしたドラマ、『五月の青春』

 

光州民主化運動から41年。あの時あの場所で生きた彼らの話。

 

 

五月

1980年5月から始まる本作。12話編成ですが、前半は本当に普通のメロドラマです。普通と言っても、保安部学生運動が出てくるなど、80年代ならではの日常ですが。

 

 
 
 
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(引用: イ・ドヒョン公式インスタグラム)

 

ドラマ『応答せよ1988』でも、主人公ドクソンの姉ボラが熱心な学生運動家でした。

 

 
 
 
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(引用: クム・セロク公式インスタグラム)

 

そんな激動の80年代。1980年5月15日の「ソウル駅デモ」を契機に、17日には非常戒厳令拡大措置により、全国の大学に休校令が出されます。戒厳軍の迫る光州で、それぞれの人生が進んでいきます。

 

 
 
 
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(引用: イ・ドヒョン公式インスタグラム)

平凡な彼ら

最近のドラマといえば主人公が人間じゃないパターンとか、ゾンビと戦うとか、とにかく普通ではない設定が多いですよね。しかし本作は、エンターテイメント的な刺激を求めません。

 

確かにドラマチックなつくりではありますが、あくまでも「ありふれた平凡さ」を描こうと努めます。

 

 
 
 
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(引用: コ・ミンシ公式インスタグラム)

 

家柄、そして厳格な親に恋路を阻まれるなんて、ドラマかよ!と思ってしまう設定ですが(ドラマです)、80年代ってそういう時代だったなと思えるちょうどいい演出です。

 

 
 
 
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(引用: クム・セロク公式インスタグラム)

狂気

度々出てくる尋問のシーン。殴る蹴るは当たり前。水責めなども当時実際に行われていました。

 

市民に銃口を向けるという狂気。

学生という理由だけで暴行される狂気。

 

まさに戦争と言っていいその狂気を前に、ただ互いの手を握ることしかできない彼ら市民の感じた恐怖。歴史の向かう先を知ろうとも、彼らの無事を、幸せを願わずにはいられません。

あの時

記事や文章の上の、「市民」という言葉。その顔のない言葉たちが、名前を与えられて生きている本作。

 

ある人は留学を夢見る看護師であり、

ある人は厳格な父を持つ医学生であり、

ある人は民主化を願う学生であり、

ある人は元気な少年少女であり、

ある人は軍人であり、

ある人は子を思うだった。

 

そんな彼らが互いに繋がり、影響し合い生きていたあの時。銃口を向けられた彼らはどれほど恐怖したか。暗い森を一人で走り抜けたミョンスは何を思っただろうか。

 

あの時、スリョンは、ミョンヒは、ヒテは。

 

そんな想像から、41年前の痛み、そしてを共有してくれる作品でした。

41年前の「今」

一日一日が霧の中であるように不安で怯える日々。41年が経った今だから知る真実も、当時の彼らにそれを知る術はありません。そこから逃げてほしい、そこに留まってほしい。視聴者は切に願いますが、彼らの生きた「今」で、彼らは必死に選択しました。

 

始まりは王道ロマンスでありながら、見終わってこれほど余韻の残るドラマだとは…。

 

ミョンヒの父親の手紙には泣かされました🥲

  

あくまでドラマと知りながらも、当時の市民たちの混乱を思うと脱力してしまいます。いつか光州を訪れたいと思う特別なドラマでした。

 

 
 
 
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(引用: コ・ミンシ公式インスタグラム)

 

最後までご覧いただきありがとうございます!

 

次の記事もお楽しみに!